地方都市の人口減が大問題に

若者の負担増は免れない

2022(令和4)年6月末、苫小牧市の高齢化率(人口に占める65歳以上の割合)が30%に到達しました。道内179市町村の中で166番目で、全道平均を2.6ポイント下回っており、道内市町村の中では比較的低い水準だが、2022(令和4)年の出生数は959人、死亡数は2,151人と出生数が死亡数を下回る「自然減」が拡大してしまっています。これは、人口減の加速につながり、少子高齢化に伴って上がり続け、上昇速度も加速してることにつながります。人口減少と高齢化率の上昇は続く見通しであると考えられますが、このような時代であっても持続可能なまちづくりを進められるようにしなければならないことは言うまでもありません。


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負の連鎖は既に始まっている

医療と介護と福祉と経済

人口減少と高齢化率上昇が苫小牧市にもたらす課題は何か考えてみましょう。生産年齢人口が減少すると市税収入も減少し、高齢者が増加することで福祉経費も膨らむことから、社会保障制度と財政の持続が難しくなります。疾病構造の変化や要介護者の数の急増によって、従来の医療制度では対応しきれないことが懸念されており、要介護の高齢者が今後急速に増加する見込みである見方もあります。単純に介護できる者がいない、あるいは老いた人が老いた人の介護をする「老々介護」 が更に増えるという点が全国的に問題視されていることはご承知の通りかと思います。働き続けたくても働けずに満たされない活躍意欲、社会から切り離されてしまうことによる孤立感など、高齢者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ、人生の質)が著しく低下することが想定されます。特に経済力や健康寿命に対する不安に苛まれ、人生(生活)の質が低下したり、人間らしく生きていく意欲を削がれる可能性があることは既に問題となっています。


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尊厳を守るための医療介護福祉

地域で支える在宅医療

現在苫小牧市では、超高齢社会への対策として、医療、介護、生活支援等について包括的な支援を行う「地域包括ケアシステムの推進」と「介護保険事業の円滑な運営」を図っています。私が考える超高齢社会への対策として最優先すべきことは「在宅医療の充実と拡充」だと考えています。既存の医療機関や高齢者向けの施設だけでは対応が難しいほか、病気になっても住み慣れた地域や自宅で療養したいと考えたり、病気や加齢による身体の衰えなどによって、医療機関への通院が困難となる方が増加すると予想される今、医師や看護師などが訪問して、診察や治療、健康管理などを行う「在宅医療」は必須なのです。


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時間をかけても盤石の備えを

「ふくしのまち」と呼ばれるまちへ

在宅医療の整備については、全国では既に対応が進んでいる自治体もありますが、苫小牧市は在宅医療にかかる費用、事業所、支えるスタッフなど、まだまだ課題が山積みです。既存の施設や団体など個々のはたらきでは実現は難しく、行政が一体となって本気で取り組んでいかなければなりません。今の高齢者や障がいを持つ方だけの課題ではなく、若い世代の方が歳を重ねた先のことまで考える必要もあり、「10年先20年先を見据えた苫小牧市」のあり方を、行動力がある若い世代が考え、担わなければなりません。